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* 連載フォトエッセイ*

週休六日のススメ

  文・写真/福山庸治 --->Back Number 




413 ミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』再演(1)

 のんきに生録遊びのことを書いていたら、僕のマンガを原作にしたミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』がこの12月に再演することになったので、今月はそれに関連したことを書こうかと思う。

 公演するのはこれまでと同じ「音楽座」だが、実は「音楽座」は1996年に一度解散している。以降、プロデュース公演などで命脈を保ちつつ、2004年に新たに「Rカンパニー」を結成し、解散前と同じような自前の劇団を持つ体制に戻った。現在は「音楽座ミュージカル/Rカンパニー」と呼ぶのが正式なようだが、呼び名は微妙に変わっても、経営母体や代表者は一貫して変わらない。

 とまあ、そんなことはどうでもいいような話だが、そういった紆余曲折的な背景があるために、僕の原作『マドモアゼル・モーツァルト』には、同一劇団の同じレパートリーにも関わらず、極めて珍しいことに二種類の台本や音楽が存在している。というのも、1996年の解散の後、台本の著作権を巡って、経営側と元座付き台本作家&演出家さんの間で訴訟騒ぎが起こったからだ。それは和解に至るのだが、それ以前に公演が予定されていた『マドモアゼル・モーツァルト』では従来の台本と音楽が訴訟中のために使えず、新たに『21C:マドモアゼル・モーツァルト』と題された別の台本と音楽が書き下ろされたのである。今回はそれから3年ぶりの公演となり、台本も音楽も古くからの音楽座ミュージカル・ファンにはお馴染みといっていい従来のヴァージョンに戻った。

 それにしても、こうして日本の創作ミュージカルの世界に、一つのレパートリーを原作者として世に残すことが出来た僕は、この点ではつくづく幸福なマンガ家だと思う。


 先日、今公演の最初の稽古を拝見した。
 僕が書いた物語を、雑誌に連載していた当時まだ小学生ですらなかったかもしれない若い座員さんたちが、一丸となって熱っぽく演じてくれる様を見ると、さすがに原作者冥利に尽きる。いや、彼らは彼らで自分のため、自己実現のために歌い踊っているに過ぎないのかもしれないが、僕の目には“僕のために”演じてくれているように映るのである。

 さて、今回その音楽座さんより、公演用ポスターのイラストを描いて欲しいとの依頼があった。



※編集部より
ミュージカル『マドモアゼル・モーツァルト』の公演日、チケット等については、音楽座ミュージカル/Rカンパニーの公式サイトでご確認ください。

音楽座ミュージカル/Rカンパニーの公式サイトは→ こちら 



2008年11月05日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部