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(C) yasushi KABATA


* 週刊フォトエッセイ*

下野康史の出物・ハレMONO

  文・写真/下野康史(かばた・やすし) --->Back Number 




第14回 『鉄ちゃんの想い出写真 #4』

「関西本線 加太 1970年3月」

 名古屋から大阪へ抜ける関西本線は、70年代に入ってもSLが活躍していた路線だった。
 とくに鈴鹿峠を越えるこのあたりは、難所ゆえにSLの大奮闘が見られて、ファンのメッカだった。電車は架線からエネルギーをもらうだけだが、SLはエネルギーを自分でつくりながら走る。きつい峠はその懸命さが外からも見えるところだった。有名な築堤で待っていると、後部に尻押しのもう1台を従えたD51の貨物列車がやってきた。東京駅で家出少年と間違えられて交番に引っ張られたりしながら、はるばる夜行列車でやってきたSL小僧にとっては、カンゲキに打ち震える瞬間である。後部補機と呼ばれるこのスタイルは、先頭に機関車を連ねた“重連”よりも珍しい。だからなによ? とか言うな。




2005年01月26日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部