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※写真・中山慶太


* 週刊フォトエッセイ*

下野康史の出物・ハレMONO

  文/下野康史(かばた・やすし) --->Back Number 




第16回 『我が家に新しい犬がやってきた #1』

 13年間飼っていた犬が、この2月に死んでしまった。公園のベンチに座ると、必ず横に飛び乗ってきて、お座りしたのが、昨年の秋から、パタッとやらなくなった。ジャンプしようとして、下肢に力を入れ、一瞬、困ったような表情をしてあきらめた日のことをぼくはよく覚えている。ポチコもトシだなあと思ったら、進行の早い乳ガンだった。
 昨年末、おっぱいが腫れているのに気づいて、獣医に診せると、2軒目で余命1,2カ月と宣告された。なにしろ“ドッグ・イヤー”だから、こういうカウントダウンも速い。
“ピープル・イヤー”でも、13年間といえば、短いようでいて、長い。シトロエンAXに家族全員を乗せて犬を引き取りに行ったとき、ぼくはまだ30代だった。今年17歳になった息子などは、物心ついたときからずっと付き合ってきたことになる。


2005年07月06日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部