写真
---> 拡大表示

※写真・中山慶太


* 週刊フォトエッセイ*

下野康史の出物・ハレMONO

  文/下野康史(かばた・やすし) --->Back Number 




第16回 『我が家に新しい犬がやってきた #2』

 でも、ウチでいちばんひどいペットロスに見舞われたのは、ぼくだったらしい。基本的に庭犬だったが、ときどき甘やかして、仕事場に入れた。「なすがまま犬」と別名をもらうくらいおとなしい犬だったので、こっちの背中とイスの背もたれとのあいだに場所をつくってやると、半日くらいおとなしく寝ていた。背もたれにはよっかかれなくなるが、急ぎの原稿をあげるときなどは、かえってそのほうがよかった。犬との共作だったといってもいい。朝晩の散歩やエサやりは、もっぱらぼくの役目だった。そういう相手がひとことも言い残さず、消えてしまったのだ。





2005年07月13日掲載

<--Back     Next-->



Copyright :
マカロニ・アンモナイト編集部