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●カメラ:NATURA S
●フィルム:FUJICOLOR NATURA 1600


* 週刊フォトエッセイ*

下野康史の出物・ハレMONO

  文・写真/下野康史(かばた・やすし) --->Back Number 




第18回 『ナチュラ×ナチュラな日々 #1』

 ある自動車専門誌の巻頭コラム記事で見つけたのが“NATURA”というカメラだった。ASA1600の超高感度フィルムで撮ることをテーマにしたコンパクトカメラで、しかも、コンパクトのくせに、F1.9という超明るいレンズが付いている。メーカーは富士フイルムだ。まずフィルムありきのカメラか。タイアメーカーがつくった自動車みたいで、おもしろそうだと思った。
 ヘンな言い方だが、フィルムを使う“銀塩カメラ”に、ぼくはまったく抵抗がない。ザマーミロ、と若者に言いたい。小学生のとき、小遣いを貯めて買ったフジペット以来、ついこのあいだまでアナログカメラのユーザーだったのだから、あたりまえである。2年ほど前にデジカメを買ってからは、便利の虜になっているが、いまでも量販店に出かけると、デジカメ新製品の洪水を横目で見ながら、ついつい銀塩カメラ・コーナーに行ってしまう。オシャレなショッピングセンターより、アーケードの商店街に足が向くようなものだろうか。
 そんな親父をもったせいか、大学生の娘もアナログカメラを使っている。5年くらい前に買ってあげたコンパクトカメラだ。話のネタや証拠写真はもっぱらケータイだが、旅行や行事のときはそれで撮って、友達にプリントを配ったりしている。プリントにするのはフィルムカメラで、と思っているらしい。
 その娘が、いつだったか、一眼レフがほしいと言ったので驚いた。でも、一眼レフだって、いまはデジカメなんだよと教えると、こんどは向こうが「エーッ」と驚いて、話はそれっきりになったが。
 そういう“家風”もあって、思わず目にとまったのがNATURAである。しばらく借りて、使わせてもらった。


 「ハナ その1」

 6月にわが家へやってきたハナは、もうこんなに大きくなった。4月17日生まれのメスの黒柴だ。犬は生後1年で二十歳になり、あとは年4つずつトシをとると言われる。このときで6カ月だから、人間なら10歳くらいか。
 先代のポチコも、色は違うがメスの柴だった。しかしハナは、これが同じ性別の同じ犬種かと思うほど活動的で、社交的で、ご陽気である。
 他人も他犬も大好きなので、いまのところ番犬にならない。すでに自分よりはるかに小さいマルチーズから、宅配便のオニイサンまで、そばに来てもらうとすぐ寝っ転がって、腹を見せてしまう。もう少しプライドをもってもらいたい。
 いっときもじっとしていない犬のスナップ写真はむずかしいが、NATURA+ASA1600フィルムだと、速いシャッターをきってくれるので助かる。ハナのアップをこんなに鮮明に撮れたのは初めてである。


2006年01月05日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部