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写真/中山慶太


* 週刊フォトエッセイ*

下野康史の出物・ハレMONO

  文/下野康史(かばた・やすし) --->Back Number 




第19回 『僕とアナログレコードの日々 #2』

●「グランド・ファンク・ライブアルバム」

 テクよりも、音量。70年代アメリカンロックバンドの一典型である。
 グランド・ファンク・レイルロード。名前からしてスゴイ。プロレスラーか。でも、大好きだった。高校生のころ来日し、初コンサートは雷雨の後楽園球場(まだドームではない)。音がデカすぎて、翌日、新聞の社会面に出た。ぼくもずぶ濡れで絶叫していたひとりだったが、あのときの演奏は、実はこのレコードをかけていたという噂がある。グワングワン反響しているから、ぜったいわかりゃしないし、あの雨ではそもそも本人たちだって、感電しちゃうもん。
 つい最近、CDを見つけたので買い、久しぶりに聞き直した。有名な“ハートブレイカー”が始まる前、ギター&ボーカルのマーク・ファーナーが英語で何かを訴える。学生のころ、“We wanna play”というのだけ聞き取れた。グランドファンクもあれでけっこう社会的なメッセージを送っていたのかもしれないと長く思ってきたのだが、CDで聞き返したら、「線から下がってくんないと、おれたち演奏できないよ」と言ってるだけなのだった。


2006年04月12日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部