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写真/中山慶太


* 週刊フォトエッセイ*

下野康史の出物・ハレMONO

  文/下野康史(かばた・やすし) --->Back Number 




第19回 『僕とアナログレコードの日々 #11』

●「スモーキン・アット・ハーフノート」 ウェス・モンゴメリー

 ロックギター小僧をジャズギターに改宗させた神様。2本の指で、1弦離れた2本の弦を押さえ、真ん中の弦を指の腹で消音し、右手は、チョッパーのようにはたくようにして弦をかき鳴らすという、“オクターブ奏法”を確立して、完成させて、すぐ死んでしまったのがウェス・モンゴメリーである。これはウィントン・ケリー・トリオとやった65年のライブ盤。
 そもそも彼がオクターブ奏法を始めたのは、ギターのシングルトーンでは、ブラスセクションに太刀打ちできないと思ったからだという。しかし、音量は大きくても、出てくる音は1オクターブ違いだから、ものすごくきれいである。さらにウェスは、コード弾きで速いパッセージのアドリブもやってのけた。その神業ワザがここでも聴ける。楽譜はまったく読めなかったらしい。その後、ウェス以上のジャズ・ギタリストはいないと思う。


2006年06月21日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部