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※写真;中山慶太


* 週刊フォトエッセイ*

下野康史の出物・ハレMONO

  文/下野康史(かばた・やすし) --->Back Number 




第22回 『人間エンジン、固定ギア #11』

 あらためて固定ギアに乗ってみると、短い距離でも、あるいはゆっくり走っても、フリー付きの何倍もの充足感を与えてくれる自転車だと感じた。ペダルとチェーンを介して、タイヤを回しているのは自分である。ところが、固定ギアは、ちょっとでもペダリングの足をゆるめると、こんどは途端にタイヤのほうが自分の足を回してくる。そのときに感じる断固たるパワー感がなんとも言えない。しかも、そのパワーは、ほかの何者でもない、自分という“人間エンジン”がつくったパワーなのだ。原初的な機構だけあって、自転車の理屈、自転車の真髄を教えてくれるのである。


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2007年03月21日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部