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※写真・中山慶太


* 連載フォトエッセイ*

下野康史の出物・ハレMONO

  文/下野康史(かばた・やすし) --->Back Number 




第25回 『電気仕掛けのモビリティ #11』

 だが、長い坂をそんなハイペースで上り続けていれば、当然、バッテリーの消耗は激しい。3コマある電池残量モニターが1つ減って2コマになったのは、桜ヶ丘峠の手前、スタートしてから7.8kmの地点だった。カタログデータでは、ノッタ・ママオートモードなら48km走れることになっている。ま、話半分にしたって、少々、心細い。でも、本来、この自転車はロングツーリング用ではない。街なかでこまめにブレーキを効かせて、そのたびに小銭を拾うように充電すれば、もっと航続距離は伸びるのかもしれない。
 残量モニターが2つ減り、1つだけ残ったコマがさらに点滅を始めると、「そろそろ充電しましょう」の合図だ。こうなると、アシスト・モーターの出力はガクッと落ちる。さらに点滅が急速に変わると、電池はオールアウト。タダの重いママチャリになる。それが20.9km地点だった。運悪く桜ヶ丘峠へ向かう最後の上り坂の途中だったが、がんばってこぐ。3段変速機はついているものの、こうなると車重の重い電動アシスト自転車はツライ。エナクルも約22kgある。軽いロードレーサー3台分だ。


2008年03月05日掲載

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