* 連載フォトエッセイ*

下野康史の出物・ハレMONO

  文・写真/下野康史(かばた・やすし) --->Back Number


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■写真;下野康史





第27回 『夜更けのブルドック #10』

 だが、ヨメさんが強く主張したのは、動物愛護センターへの連絡である。野良犬や捨て犬が集まる施設で、引き取り手が見つからないと、処分するのもここだ。これだけ可愛がって育てている人なら、まず真っ先にここを押さえるはずよと、電話番号もすでに調べてあった。
 9時を少し回ってから、センターに電話をした。事情を話し、犬の特徴を伝えると、職員は「たぶん間違いないな」と、ひとりごとのように言って、あっけなく相手の名前と電話番号を教えてくれた。仲介するのではなく、直接やりとりさせる仕組みになっているらしい。しかし、センターへ連絡したのは、9時10分過ぎくらいである。ゆうべ逃げたとすると、飼い主はまさに朝一番で電話を入れたことになる。心中を察してあまりある。



2009年2月18日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部