* 週刊フォトエッセイ*

脊山麻理子の天然寫眞的日乗 BE☆NATURAL

  脊山麻理子 --->Back Number


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(C) keita NAKAYAMA








「市井のALCHEMIST #2」(Jun. 2006 #02)

 脊山さんと写真を撮り歩いていて、ときおり彼女がレンズを向ける対象に首をひねることがある。
 それは下町の路上に置かれた鉢植えであったり、うらぶれた観光地の看板であったり、はたまた変哲もないラムネの瓶であったりする。
 そういうものの何が彼女のこころに響くのか、けっこう長いつきあいの僕にもよくわからない。理由を想像するのは勝手だけれど、たぶん誰にも真相は探りあてられないだろう。
 さらに不思議なのは、そうして彼女が撮った写真があがってくると、ちゃんと脊山麻理子の写真になっていることである。
 写真を撮る者として、さらには長年写真を撮りながら自分の世界をつくれずにいる者にとって、これは感心している場合ではない。ないはずなのだけど、なぜか悔しさを感じることもない。
 そういえば彼女の写真は、僕がはじめてカメラを貸したときからすこしも変わっていない。進歩とか変化とかその時々の心情の表現とか、そういう手垢のついた惹句とは無縁に「ただそこにある」のが脊山さんの写真である。

 僕がいつも純粋に鑑賞する側にまわれる撮り手はそんなに多くない。脊山麻理子は数少ないそのひとりである。

(text:k. nakayama)

※今月は都合により脊山麻理子さんの写真とエッセイは休載させていただきます。


2006年06月14日掲載

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