* 週刊フォトエッセイ*

Classical Photo-gear Explorers 東京レトロフォーカス

  文/中山慶太 --->Back Number  写真/脊山麻理子


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バンコク市内とうってかわって時間がゆっくりゆっくり流れる水辺。川に飛び込んだり、洗濯したり・・・
ドリアンの味はバンコクの味。まどろんだようなあまったるいような、でも後を引くスパイシーな? 味。
女だと思ったら男だったり、甘いと思ったら後から口中に辛味が広がるスープがあったり、バンコクは私にとってなんとも一筋縄では行かない、何度も通いたくなるつかみ所がない国でした☆
(by maRiko / RetinaIIIc)



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このCOOL+な広告を見て、何故かバンコクのオカマを思い出してしまった!
バンコクのオカマは芸術的。人はここまで美しくなれるのね、頑張らなきゃという気持ちにさせてくれる。(人工的とはいえ、男があんなにもきれいになれるなら女の人はもっときれいになれるはず!)この広告の方は女性だと思うけど☆
(by maRiko / RetinaIIIc)



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私は三兄弟の末っ子だからこの女の子の気持ちがよくわかる。
夏休みの暇な時間、お兄ちゃん二人が昼寝を始めたら眠くなくても私も昼寝するフリをしていたし、二人が出かける用意していたら自分も出かける用意してついて行っていたよ。この女の子も強い兄ちゃんに、たくましいお姉ちゃんの真似をして並んで立ってみたんだ、きっと。でもなに見ていいかわからず足を掻いてるんだ、昔の私を見ているようでなんかなつかしい気持ちにさせてくれる写真だよ! 三兄弟の服の色とタクシーの色がリンクしているあたり、バンコクの魅力の一つ、混沌の中の統一感☆だと思った。
(by maRiko / RetinaIIIc)

東京レトロフォーカス Special Edition
『スナップの達人 #1』


 すべからく物事には始まりと終わりがある。
 趣味の分野でもこの理(ことわり)は不変のようで、よく「○○は××に始まり××に終わる」という言い回しが使われる。曰く、「釣りは鮒に始まりフナに終わる」「飛行機模型は零戦に始まりゼロ戦に終わる」「熱帯魚飼育はグッピーに始まり……」と、話はどんどんコアな方向に向かう。ちなみに武道は礼に始まり礼に終わるそうだ。これは関係ないか。
 この種の喩えはすべての趣味にあるか、といえばそうでもないらしく、××のところに無闇にベーシックな固有名詞を入れても通用しないことが多い。例えばクルマ趣味人で「カローラに始まりカローラに終わる」なんてひとはまずいない。それはカメラもおなじで、けっきょくメカニカルなグッズ趣味というのは所得の増大に応じたグレードアップという道が敷かれてしまっているのだ。僕のように妙なカメラに耽溺する人間が増えているとしたら、それは平成不況と関係があるかもしれない。

 で、ここではカメラではなく写真の話をしたい。いったい写真術の始まりと終わりはなんだろう?  その答えは未だ慣用句になっていないようだが、ここは独断で「写真はスナップに始まりスナップに終わる」としよう。べつだんスナップじゃなく「モノクロ」や「風景」などでもよさそうだけど、「昆虫写真」とか「天文写真」あたりになると、イマイチ説得力に欠ける。
 ともあれスナップ写真というのは、わりとカンタンな機材で気軽に撮れる。欧米では「キャンディード・フォト」と呼び親しまれているように、間口が広くて取っつきやすく、誰でもすぐに入れる良さがある。たぶん「写ルンです」などは最高のキャンディード・カメラだろう。
 でもスナップの広い間口をくぐると、その先にはいろいろな難関が待ちかまえている。入るのはたやすいけれど、ブレッソンやアジェや木村伊兵衛のような達人の領域には容易に踏み込めない。スナップには素材の鮮度を活かす料理のような難しさがあるからだ。

 上手くなるには場数を積むのがいちばん。そのあたりの話は次回以降で書くとして、お馴染みの脊山麻理子さんがタイを旅行して撮ったスナップを観てみよう。彼女の非凡な目線にはいつも感心させられるけど、ここに挙げた写真にはスナップの極意が隠されていると思う。凡庸な写真家なら構図を決めている間に鮮度を落とすところを、ちゃんと素材を手際よく捌いて、天然のスパイスも効かせている。
 もちろん彼女の写真はまだ趣味の入り口から少し入ったあたりにあって、その初々しさが鮮度感に結びついているともいえる。でも、この先に修練を積んでもろもろの写真技術を身に付けたとして、それでも彼女が行き着く先はやっぱりスナップになるような気がする。というか、こういう素直な目線は失わずにいて欲しい。

 趣味の始まりと終わりがおなじということは、それが誰もがいちどは通る道で、ゼッタイに外せない基本であって、かつ余人には容易に極められないモノや行為が普遍的に存在するということだ。だからクラシックカメラを愛好する方々も、夜中に機材を磨くより早起きして街に出てスナップを撮れば、終わりのない泥沼から抜け出せるかもしれない。カメラが古かろうと新しかろうと、やっぱり写真は鮮度が命なのだ(と、自分自身を鏡に映して反省してみたりする)。

*次号よりキエフ編第二部「恐竜の時代」連載開始

脊山麻理子さん撮影の作品特集、次回は9月第1週に「バンコク編2」を掲載します。


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2003年08月06日掲載

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