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* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 36 ロケーション

 映画屋をやっていると色々なところへ行く、特に特撮/アクションなどが主体の操演部はウォーターフロントのトレンディなレストラン(死語)でのロケーションなどということはめったに(まったく、全然)なく、一般人立ち入り禁止な場所、たとえば。
 高層ビルの屋上/操車場/河川の排水ポンプ場/地下放水路/発電所/石切場/大型客船の機関室/外資系テーマパーク(だから日本には2つしかないって)や遊園地のバックステージ/深海調査研究船の探査機格納甲板/埋め立て地/採石場/廃屋/廃墟/廃工場/防空壕(跡)/鉱山(坑道)などへ行くことが多い。

 例を見てもらえばわかるがこれらの場所はおおむね、高いか/低いか(地の底か)/遠いか/狭いか/暗い、ことになっている、それ故フォトジェニックであるわけだが、機材を運び入れるのに苦労することも多い。

 おまけに趣味で行くわけではないので、そこが寒くても、暑くても、危なくても(怖くても)、疲れていても、眠くても、腹が減っても帰る事が出来ない。

 こういった映画に限らずおおかたの撮影はスケジュールがキツキツであるものだが、無理を言って借りていることが多いこんな場所ではなおのこと時間に追われていたりする、ほんと冗談じゃないのだが、モグラのようにスタジオにこもりっぱなしになることが多い操演部としてはたまのロケーションは気晴らしになるので、実はまるっきりイヤだと言うわけでもない。

 それになんといってもウォーターフロントのトレンディなレストランと違ってめったに見れないものが多く刺激的であるということもある。

 Roll 1に書いたことだがともかく『彼の仕事のただ一つの有り難い点は、退屈ということがほとんどないこと』(*) なのだ。

 それに私も最近は口で仕事をすればいいようになったので(!)面倒な機材搬入も助手連中に「そこんとこよろしく」と言えば済むので肉体的には楽になったのだ。

※注:
「SPECIAL EFFECTS in Motion Pictures」
FRANK P.CLARK 1968年 日本映画テレビ技術協会刊


2002年06月26日掲載

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