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貧乏剣士はガントレット<籠手>も手作りです(いや、マジで)


* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 65 剣と魔法の日々
<マルチプレイヤー・オンライン・ロールプレイング・ゲーム体験記>


 私はこのたび、世界にその名が轟くような冒険者となるべく剣と魔法の国での修行を始めたのだった。

 実のところはまだまだレベルが低く「街」からほど近い野っ原でウサギや蜂相手に剣技と魔法の修行をする毎日なのだが。

 先日、つい欲を出して芋虫(!)に手を出したところ思いのほかこいつが強くて(!!)あっという間に命が危なくなり思わず「助けてくれ〜」と叫んだところ通りかかった剣士が回復魔法をかけてくれ私はピンチを脱した。
 白銀の鎧も目にまぶしいこの剣士さまがさらに私のいでたちを見て「その防具ではちょっとつらいでしょう」と皮の外套までゆずってくれたのにはちょっと恥ずかしいものがあった。

 優雅にお辞儀をするとさっそうと去っていくその後ろ姿を見ながら私もいつかあんな高位の剣士になって困っている人を助けてやるんだと固く心に誓ったものだが、しかしウサギの毛皮や蜂蜜を取っては売りに出るこんな生活をしていていつになったら(こんな棍棒じゃない)まともな武器が買えるんだろうか。

 冒険の旅は辺境の地から始めるのがスジだろうとわざわざ田舎から出立した私だが、いや!、緑多く、高い建物なんてなにもないこの国も、気のいい亜人間ばかりのこの町も気に入ってはいるのだが。しかし壮大華麗と噂に聞く城塞都市や商人があふれて通行すらままならないという市場をいつかほんとうに見ることが出来るのだろうか。

 ・・・などと思いながら、荒野にひとりたたずみ、沈む夕陽と壮大な夕焼けをじっと眺める自分を「客観視点」で見ていると、これは昔どっかでみたシチュエーションだと言う思いがつのる、でもどこだ? リアルワールドの自分のわけはない、むかしむかし、どこか、遠い銀河の果てでって、そう、これはタトーウィンの砂漠に立ち、沈む夕陽を見ていたルーク・スカイウォーカーのビジュアルではないか。

 やがて運命に導かれ世界を救うルークに私もあやかりたいものだ、と思ったが良く考えてみれば私が目指すのは剣技も鮮やかなら攻撃魔法もあやつるという「黒騎士」、つまりはフォースのダークサイドにまっしぐらなのだった。

<遠い先に続く(のか?)>


2003年02月05日掲載

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