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* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 76 カチンコの2

 さてカチンコである、あれを芝居を始める合図だと思っている人は多い。
 まあ、合図になっていないわけではないから、まったくの間違いというわけではないがそれは本質ではない。
 また、カチンコに付いている小さな黒板にいろいろと書かれていることから、カメラにシーンナンバーやカットナンバーを映し取らせるものだと思っている人もいるかもしれない、しかしそれはますます本質からはずれている。

 あれは映像と音をシンクロさせる仕掛けなのだ。

 8ミリカメラが壊滅状態になり、動画といえばビデオ以外考えられない今ではなかなか想像しにくいことだと思うが、映画用の35ミリムービーカメラには録音機能はない、また音と映像をシンクロさせる仕掛けもない。

 絵はカメラが撮り、音は録音部がオープンリールのデッキで録音している、この2つをシンクロさせる仕掛けがないのだ。

 ではいったいどうやって、たとえば役者の口とセリフを合わせたらいいのだろうか?
 明確に口元が見えていて、かつセリフがハッキリしているという状況ならまだしも、これがロングでの、あるいは後ろ姿での芝居だったらどうなるのか。
 そこには何のあてもなく基準もなく、動作とセリフがずれていてもだれも気が付かないということになりかねない。

 もちろんそんなわけにはいかない、カチンコの出番である、ここまで来たらカチンコの使い方について思いあたる方もいるのではないか?
 詳しい使い方は来週にお話しよう、少し考えていただくのもいいかもしれない。
 


2003年04月23日掲載

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