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* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 79 カチンコの5

 前回日本方式のカチンコの入れ方には問題があると書いた。
 その例としてカチンコが芝居の合図であるにもかかわらず、その瞬間にはカチンコ自体が絵に入っていることだと書いたが、問題はそれだけではない。

 カメラ前にカチンコが入っているため撮影開始という重要な瞬間にカメラマンの視界が制限されているという問題もある。

 引き絵の場合はカチンコを画面の片隅に小さくいれておけばよい(拍子木が閉じたことが判別できれば小さくても構わないのだ)この場合黒板に書かれたカットナンバーなどのデーターも読めなくなるがそれは撮影開始以前に別に撮っておくことになる。
 しかし、たとえば顔のアップの場合はそうはいかない。
 撮るべき絵、つまり顔のサイズとカチンコのサイズが同じくらいであるためどうしてもカチンコが画面を覆ってしまう。
 つまり、カメラマンは画面の最終確認ができないままシュートとなりカチンコがどいた瞬間に撮るべき絵が目に入ることになる。

 これが微妙な芝居を撮影する場合の障害であることは言うまでもないだろう。
 また役者にしても、それがカメラ目線の芝居であった場合などは特に、目標が寸前まで隠されているわけでやりづらいのは言うまでもない。
 カメラアングル上どうしてもカチンコが入れられないという事だってある、そういう場合はどうなるか?

 「尻ボールド」という技の登場だ。

 それは一体なんなのか(ってまあ、その名称から容易にその技の実態は想像出来そうだが)それを次回に書く。


2003年05月21日掲載

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