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* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 90 剣と魔法の日々 その6
<マルチプレイヤー・オンライン・ロールプレイング・ゲーム体験記>


 修行の結果私の剣の腕も次第にあがり、剣士として一人前と見なされたいという欲も芽生えてきた。
 そのためには国の仕事を請けおい、完遂して見せるのが早道である。

 警備隊本部にでむき私に出せる仕事はないのか聞いてみたところ一つを請け負うことが出来た。
 簡単に言えば街からかなり離れた場所の「大迷宮」と呼ばれる地下道まで行き、そこを調査する仕事である。
 お前くらいの腕の人間を6人あつめて行くのが良かろうと警備隊長に言われ、私は有志をつのり始めた、同じ仕事を受ける資格がある人間をあと5人さがすわけである。

 しかし集め始めてわかったのだが、普通この手の仕事はみな高位の剣士を雇い、ガイド兼ボディガードとして同行してもらうものらしかった。
 ヘタをすると仕事を受けたのはたった一人で、あとは全部高レベルのお手伝いということもあるらしい。お手伝いが他国籍であることも稀ではないという。

「それはおかしくないか?」と私は言った。一人前と見なされるために行く仕事にお手伝いを入れるなんて? と。
 しかし、街の人はみなそんなもんだよと言う、楽にいけるなら楽に行ったほうがいいじゃないか、そもそもお前さんの腕じゃあそこに巣くうモンスターに勝てるかどうかわからんぞと。

 しかし私は断固として同レベルの有資格者のみで行きたいと主張した。
 これが本当に危険な仕事であるなら趣旨に賛同してくれる人間だけで行けばよい。
 勝てばヒーロー、負ければいわんこっちゃないと言われかねない一種の賭けだったが、やはり心を同じくする人間は居るものである。

 私も前からそう思っていたという者、単純にそのほうが面白いという者、さまざまながら6人のメンツが揃ったのだ。
 内訳は、戦士・戦士・格闘家・赤魔導士・黒魔導士・白魔導士、バランスの取れた良いチームである。

 青空の広がるある日の朝、我々は街のゲート前に集合し健闘を誓いあった。
「いまからでも遅くないから俺を連れていけ」と言ってくれる高位の友人に笑って手を振り私達は出発した。



※編集部より
「剣と魔法の日々」は不定期掲載です。
 はじめから読みたいという方は↓からリンクできます。

 その1 その2 その3 その4 その5


2003年08月13日掲載

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