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アマンド前にて


* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 94 間違いさがし その2

 昔むかし、私がまだ駆けだしだったころの話だが、六本木でロケがあった。
 場所はアマンドの交差点(東京ローカルだが知っている人は多いと思う)からほど近い六本木通りに面したマンションで、そこの一室を借りてのロケセット撮影だった。

 もっとも操演部はその現場には出番がなく(次の現場に移動したのちに仕事がある)私他2名の操演部はマンション内部には立ち入らず、前の歩道で撮影が終了するのを待っていた。

 と、アマンド方面から足早にやって来た若い男が「おはようございます」と我々に向かって朗らかにあいさつし中に入っていくではないか。

「知ってる人?」「知らない」「スタッフだっけ?」「いや、背広だったし・・」「でも、同業者にあいさつする風だったよね」と言うわけであらためてマンションの表札を確かめてみるとその一室に芸能プロダクションが入っていることがわかった。

 ここの関係者かもね、ということにはなったのだがここで一つの疑問が残る。
「いったいに彼はなにをどう見て我々を仲間だと思ったのだろうか?」ということだ。

 我々はTシャツにジーンズ、そこいらへんにいくらでもいる若者と同じ格好をしているはずなのだ。
 にもかかわらず彼はあたりの若者には目もくれず、我々だけにあいさつをしたのだ、謎である。
 謎であるのだが、これはきっと同業者だけにわかるなにかがあるのだろうという結論に・・・うっかり尻にニッパー差したりしてないかどうか、お互いに服装チェックをしたあと・・達した。

<この章続く>


2003年09月10日掲載

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