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* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 104 剣と魔法の日々 その9
<マルチプレイヤー・オンライン・ロールプレイング・ゲーム体験記>


 そこは山あいにある小さな村。
 清冽な谷川の流れこむ小さな湖水のほとりにあり、わずかな村人がひっそりと暮らしている平和な場所だった。
 しかしあるときオークの襲撃にあい村は壊滅した、人々は村を放棄せざるを得なくなり、爾来その土地はオークが占拠している。

 勢力拡大をもくろむオーク族の前進基地として機能しているそこを急襲し、多少なりともその勢力を削ぐことは剣士たるものの役目であるとされていた。

 その日も私は6名のメンバーと共にその村にいた。

 敵は多勢に無勢、こちらは少数、正面突破などは思いも寄らないので、村の小道に陣取り、手近な敵を個別に撃破してゆくという堅い作戦だ。
 ところでよくみれば隣の小道にも、先の広場の片隅にも同様の戦法で戦っているお仲間がいる。

 実は、オークは未開で野蛮な種族であるとはいえ、武器や防具を製造・所持しており、原始的な貨幣さえ使用しているのだ。
 したがってオークを倒すとサソリやコウモリなどを倒すより、高価な戦利品が手に入る可能性がある。
 そのため金稼ぎのためにここに出向く人だっているわけなのだ。
 もちろん目の前のその人たちがそうだと言うわけではないが、他にも見えない場所で戦闘活動している人たちが多くいることは予想された。

 我々は順調に戦闘をつづけ、多くの経験と戦利品を得た。
「あちらさんたちも順調のようだねー」などと言いながら、何度目かの休息を取っていると突然後ろから「助けてくれー!」という悲鳴が聞こえた。

 振り返ってみれば一人の剣士が道をこっちに逃げてくる、そしてその後ろからはオークの一団が!
 地響きを立てて迫るオークを見て我々はあわてて立ち上がる。
 その目の前で男はついに力つきバッタリと倒れた。
 オークの集団は走ってきた勢いのまま我々に突進してくる。
 管理された戦闘を的確にこなしていた我々はあっと言う間に混沌のなかに叩きこまれた。



※編集部より
「剣と魔法の日々」は不定期掲載です。
 はじめから読みたいという方は↓からリンクできます。

 その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7 その8
 


2003年11月26日掲載

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