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友人のS・Tカメラマン
頭の整理されている男


* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 126 Saving Japanese movie <Part-6 Gap>

 話が日本映画の実情についての考察にそれてしまっていたが、つまりは明確なイメージを持ち、そのイメージを数量化出来ない監督やカメラマンには大作が作れないという話だった。

 それはつまり必要な物資、機材を過不足なく期日までに揃えなければならないためであり、準備時間にボトルネックを作らないための人的資源の確保を怠らないためでもある。
 結局大作と名の付く映画ほど事前の打ち合わせが重要であり、ことによるとそれが全てを決定してしまうということなのだ。

 さてここに頭の整理された監督、カメラマンがいたとする、そしてやりたいことがすべて説明できたとする。しかし実のところそれが「プライベート・ライアンのノルマンディー上陸作戦」だった場合、その火薬効果一式をすべて仕切れるか? と問われれば私には出来そうもない。

 つい先日も知り合いのチーフ助監督がこのビデオを見ながら「俺にはこのシーンは仕切れない」とつぶやいていた。
 この男もそうとうに優秀な助監督なのだが「どう準備を進めるのか見当もつかない」のだそうだ。

 つまりここには単にイメージが明確であるとか、事前に打ち合わせがあるとかいう以上のものが存在するのだ。
 ことによったらそれは難しく考えることでもなんでもなく、ただ単に物量が増えただけなのかもしれないのだが、その増加量のケタが違っているので我々の手にあまるほどに、質的な違いにまで、進んでしまっているのかもしれない。

 たとえばここに火炎放射器のカットがあるが・・・という話は長くなるので来週にまわすことにしよう。



※「プライベート・ライアン」(米国/1998年/UIP)


2004年05月12日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部