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現場の風景
映画でメシを喰う


* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 149 続編 THE MOVIE

 続編を作るというのは、制約の多い不自由な作業であると言ってきた。

 しかし最近それにあてはまらない映画がいくつか現れている。
『スター・ウォーズ・サーガ*』や『ロード・オブ・ザ・リング**』といった元から3部作として企画制作されている映画だ。
 しかし、こういう映画はあまり楽しくない。
 1,800円を出したあげくに「続きはまた来年」とか言われるのは納得できない。
 カタルシスで終わるべきラストは最後の作品にしかなく、途中二作は思わせぶりに終わってしまう。
 そしてお話のディティールを忘れてしまうわけだ、映画でメシを喰っている私だってそうだ、誰もが全身全霊をかけて映画を観てるわけじゃない。

 そして・・これが一番重要なことなのだが、続編が制作されることが決まっている映画からは何か大事なものが抜け落ちているような気がする。

 大事なもの、それはこれがコケたら何もかもおしまいだ、という制作者たちの必死さかもしれない。

 どんな名監督が作った、どんな力作でも大失敗ということは起こりうる・・と二回前に言った。
 どんな監督でも映画を作っている時は、真剣勝負であり捨て身の挑戦であるはずだ、監督なんてものは一度大失敗したら二度と浮かび上がれぬ可能性のある浮き草稼業なのである。

 だから監督は(スタッフもだが)余力なんて残してはいられない、知力の限りを尽くし、アイデアを全て注ぎ込み、面白さに一ミリでも近づくために、ボロボロになってなお前進して行かねばならないものなのだ、それでもダメになる映画はいくらでもある。

 最初から続編が作られることが決まっていて、アイデアも体力もキチンと配分された映画、未来の約束された映画からは何か大事なものが抜け落ちている、魂?



*スター・ウォーズ・サーガ
『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』(1999年/米国)
『スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃』(2002年/米国)
『スター・ウォーズ エピソード3 Revenge of the Sith(原題)』(2005年公開予定)
 <旧3部作>
『スター・ウォーズ エピソード4 新たなる希望』(1977年/米国)
『スター・ウォーズ エピソード5 帝国の逆襲』(1980年/米国)
『スター・ウォーズ エピソード6 ジェダイの復讐(帰還)』(1983年/米国)

**ロード・オブ・ザ・リング
『ロード・オブ・ザ・リング 旅の仲間』(2001年/米国)
『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』(2002年/米国)
『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』(2003年/米国)


2004年11月03日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部