* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number


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現場の風景
なんの変哲もない林の中、これが・・



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操演部の手によってたちまち朝の風景に




Roll 150 続編 ディレクターズカット版

 最初から3部作として企画、制作された映画は何か足りないと前回述べた。
『スター・ウォーズ』*をその一例として挙げたのだが、これは第一作(今で言うエピソード4)に関してはあてはまらない。
 そもそも『スター・ウォーズ・サーガ』はもとから3部作×3、全9作で企画されていたというのだが、私は微塵も信じていない。

『スター・ウォーズ』第一作の頃のジョージ・ルーカスはまだ駆けだしもいいところだ。なにしろ実質『アメリカン・グラフィティ』(1973年/米国)しか発表したことが無い新人なのだ。
『アメリカン・グラフィティ』こそヒットしたものの『スター・ウォーズ』がコケれば次の仕事が来るかどうかはわからないあやうい立場に居たのは間違いない。

 そもそも20世紀FOXは『スター・ウォーズ』が当たるとは微塵も信じておらず、ルーカスに関連商品の販売権を惜しげもなく譲り渡してしまったくらいだ(それがルーカス帝国の礎になっている)。

 そんな明日なき戦いをしている新人監督が、これは全3部で解決する第2シリーズの一番目ですとか、親の世代・子の世代あわせて全9作です、などという大それた計画を立てるわけがない。
 少なくとも続編への希望を抱いてはいたろうが(ダース・ベイダーを殺さなかったからね)それを現実の計画として練っていたとは思えない、そんな先を見ていたら足もとをすくわれてしまうのがオチなのだ。

 全9作などというのは『スター・ウォーズ』があまりにヒットしたため、元からそういう計画だったとしておけば話題にもなるし、観客の興味も引ける、宣伝もしやすくなると気が付いた誰かの後知恵だと私は考えている。

 しかし、それゆえに『スター・ウォーズ』は別格に面白い。足りない予算を汗でおぎない、持てるアイデアのすべてをつぎ込み、少しでも面白い映画に仕上げて行こうとする気迫の見える力作だと思うからだ。
 別格なのは、この作品だけが他と違って明日が約束されていない作品だったからだろう。

(しかしジョージ、1作目が今から見て気に入らないのはわかるのだが、今の技術で作り替えていくのはやめないか?
 当時のミニチュアカットをCGで置き換えるなんて当時の技術者に対して失礼だとは思わないか?)



*スター・ウォーズ・サーガ
『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』(1999年/米国)
『スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃』(2002年/米国)
『スター・ウォーズ エピソード3 Revenge of the Sith(原題)』(2005年公開予定)

※旧3部作
『スター・ウォーズ エピソード4 新たなる希望』(1977年/米国)
『スター・ウォーズ エピソード5 帝国の逆襲』(1980年/米国)
『スター・ウォーズ エピソード6 ジェダイの復讐(帰還)』(1983年/米国)


2004年11月10日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部