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* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 169 Original【原作】part1

 ある映画が原作付き(多くは小説だが)であった場合。

 1.映画を観てから原作を読むか?
 2.原作を読んでから映画を観るか?

 といった議論になることが時々ある。

 小説を先に読んだ場合、ストーリーが刈り込まれ(時間内に納まらないので)物足りなさを感じるとか。
 はたまた映画的な要素(たいていアクションシーン)が追加され違和感を覚えるということは多い。しかし一番の問題はイメージだろう。

 小説を読みながら読者は、たとえば主人公の容姿や喋り方をそれぞれ好きなようにイメージしてしまう(しまう・・というかそれが当たり前だ)

 そこで映画を観に行って「主人公はこんな奴じゃない〜、こんな喋り方しな〜い」と足をジタバタさせてしまいたくなる・・のは誰にも覚えがある事だろう。

 想像力とイメージのバッティング、これは大きな問題となる。

 そもそも一つの小説において、文中に描写されていないことは山のようにあるわけだ。
 登場人物が何を着て、どのような部屋に住み、何を食っているのか。
 その語られていない部分もふくめて読者は漠然と、あるいは強くイメージして小説を読み進めていく。

 しかし映画を撮る以上それらはすべてリアルなものとして提出される。
 あやふやだったものがここで全て形になって現れるのだ。
 部屋の間取り、壁紙の色、カーテンの柄、主人公の乗る車、はたまた彼の持つ新兵器(?)当然のことながらそれらが読者の思い通りであるわけもなく、映画を観に行くということはすなわち自分のイメージを裏切られに行く行為であると言ってもよい。

 ならば映画を先に見るべきなのだろうか、という話は次回<part2>につづく。           


2005年04月06日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部