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ドライアイスマシン<筆者制作>
水をヒーターで80度まで加熱し、ドライアイスを投入すると白煙が発生する
(歌番組でよく見ますわね)
その白煙を手前のチャンバーで黒スモークと混合すると「黒いドライアイスの煙」の出来上がり


* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 176 Original【原作】part8

 さて福井晴敏の「終戦のローレライ」の話だ。
 福井晴敏はディフォルト買いなので私はこれをハードカバーが出た途端に買った。

(ついでに言えば「ローレライ浮上」という対談集も即買ったのだが。この本の2行目に自分の名前が出ているのを見て目が点になった。私が樋口・ガメラ・真嗣に「亡国のイージス」を勧めたのが全ての発端だったらしい)

 積ン読しているうちに映画の艦長役は役所広司と聞いてしまった。
 しかし「Shall we ダンス」が帝国海軍潜水艦長? へえ? というわけで問題はなかった(あまりにも違えばバッティングが起こらない、というアレである)

 やがて映画は完成に近づき、上下2冊のローレライは全4巻の文庫本になった。
 この文庫本も表紙に映画のスチールをもってくるという馬鹿なマネをしておらず、オビですら映画化という文字は控えめな扱いだ。
 私はさすが講談社と思い。その文庫を手にし、値段を確かめようとひっくり返し、そして見てしまった。
 無精ひげに艦長帽、まさしくこれぞ潜水艦乗りという役所広司を。

 講談社に文句を言うつもりはない。
 買って1年半も置いておいた私が悪いのだ。
 文庫は装幀もセンス良く、オビの裏にちょっと宣伝写真をあしらうくらいは当然のことだろう。
 なにしろポスターや、予告編はバンバン流されているのだから。

(私はそれらから目をそらし続けているのだが、そこまで講談社が配慮する理由はない)

 とはいえしかしこれで艦長は役所広司の顔になってしまった。
 その後読み始めた小説でその他の配役も、潜水艦内の様子も私は自由に想像することができた、しかしその中でただひとり艦長絹見真一だけは役所広司の顔をして動き、話し、戦っている。




*編集部注
映画「ローレライ」(2004年/フジテレビジョン・東宝・関西テレビ放送・キングレコード)
原作:終戦のローレライ(福井晴敏・著/講談社文庫)


2005年05月25日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部