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重たいものを吊るとき、人手がたりない時はフォークリフトを使います。
鉄骨をフォークで踏んでおいて滑車をつけ、そこを通したワイヤーをツメで引き上げるというわけです。


* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 190 困ったちゃん その1

 困ったちゃんの話をしたい、まあ愚痴だ。

 操演部は飛ぶはずのないものを飛ばし、あるいは動いてしまうものを動かないように固定する商売だ。物理の法則に反するイリュージョンを提供すると言ってもよい。
 それだけに我々は物理の法則の専門家だ。慣性の法則、作用反作用、梃子、滑車の原理それらに関する実際的な知識を持たないでは仕事にならない。

 ところで映画屋というものは完全な芸術家であっては勤まらず、といって単なる技術者というだけでも勤まらない職業である。
 感性と理性の融合を必要とするわけだが(それは操演部といえど例外ではないが)演出という仕事ははその中でも比較的感性重視な商売であると言える。
 何が言いたいかというと監督の中にはイメージ優先で物理の法則を無視した要求をする人がいる(こともある)ということだ。

 長年特撮監督をやってきたような人でも、たとえば吊りのことばかり考えてやってきたわけではない。実際には何がしたいか言えばあとは操演部がうまく案配してくれることが多いだろうから、出来ることと出来ないこと、出来るけど難しいことの区別がついていない人も多い。

 たとえば・・と思ったが、長くなりそうなのでその話は次回にまわそう。


2005年09月14日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部