* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number


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以前は申請書だけで良かった消防署が、今回は火薬のテストを行いその写真を提出しろと言ってきました。


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はい、焦げてもいません。




Roll 214 アクシデント −現場力・その3−

 前回「現場力」というものについて日本のスペシャル・メイクアップ・アーチストの第一人者、原口智生氏を例にあげた。

(ちょうど原口氏が2つとなりのステージで仕事をしていたのでちゃんと許可をもらったのだ。
 「WEBサイトで原口ちゃんのこと取り上げていい?」
 「いいけど」
 「ありがとう」
 ということだ。当人はインターネットをやっていないので何のことか理解しないで返事しているわけだが・・まあそれはいいとして)

 スペシャル・メイクアップ・アーチストというのが、撮影現場と役者に密着する仕事だけに現場力のある技術者になると言う話だったが、おそらく(それゆえに、と言うべきか)それは世界共通のものであるらしい。

 原口氏が日本の第一人者であるとすれば、アメリカの(ということは世界の、ということだが)第一人者はリック・ベイカーだ。

 リック・ベイカーはアカデミー賞メイクアップ部門の第1回受賞者*であり「スクワーム」「キング・コング」(J・ギラーミン版)「スター・ウォーズ」「狼男アメリカン」「スリラー」「ヴィデオドローム」「PLANET OF THE APES/猿の惑星」「リング2」などなどを作った男であり「エイプ・スーツ(猿の全身着ぐるみ)」に憑かれた男である。

 要するに超一流のスペシャル・メイクアップ・アーチストなのだが、彼は特撮に対し次のような警句を吐いている。つまり技術的な側面に夢中になってはいけない、コンピューターを15台使うより床にあけた穴から手を出して何かできるならそのほうがはるかにいいのだ、と。

 頭でっかちになるな、映画屋は現場主義であれ、という教えだと思うのだが、このリック・ベイカーならきっと「現場力」というものを理解してくれるだろう。

 次回にもうひとり紹介したい。



※編集部注
アカデミー賞のメイクアップ賞は、1982年(第54回)に新設。リック・ベイカーは『狼男アメリカン』(1981年/アメリカ)の特殊メイクが評価されて受賞した。


2006年03月15日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部