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「赤いガス」を吹きたい、というリクエストに答えて撮影所の駐車場でテストをしています。
「赤いガス」ってものはないので、赤い粉(顔料)を吹いています。こういう時実験台になるのはもちろん助監督。


* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 235 マッドマックス −その5 マニア−

 「マッドマックス」でショットガンの銃身を切っているカットがあったかどうか、などと言う問題は普通の映画ファンにはどうでもいいことだろう。

 しかしここは特撮スタジオ、好きが昂じて映画の道に入ってしまった者たちの中で特にマニア度の高い人間が集まる場所である。

 そのマニア度がどれだけ高いかというと、たとえば。
 「ノストロモ号で飼われていたネコの名前は何だ?」と問題を出す奴がいれば。
 「ジョーンズ、愛称ジョーンジー」
 と即座に回答が出るほどだし。

 「じゃあ、逆に聞くがジョーズに食われた犬の名前は?」
 A「ペペ」
 B「ティペじゃないか?」
 C「俺はティペットと思っていたがDVDではペペと字幕が出たな」
 D「完成台本がなくて聞き取りで翻訳してるのかも、どれも正解でいいんじゃないか」
 「まあいいだろう」

 というくらいのものだ。

 最近キネマ旬報の主催で映画に関する知識を試す「映画検定」なるものが行われたが、彼らにとっては児戯に等しいだろう。
 そもそもネコの名前どころか「ノストロモ号が出てきたのはなんという映画か」という問題でさえ4級には難しいと思われる(あなたはわかりますか?)

 そんな連中にとっては「あのマッドマックス」(注)を自分が間違って覚えていた、などと認めるのは耐えられることではない。

 当然議論には容易に結論がでない。
 続く。


*注:制作予算と興業収益の差が大きい映画をコストパフォーマンスの高い映画と言う。
 「マッドマックス」は長いこと世界でもっともコストパフォーマンスの高い映画だった。
 今は「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」に抜かれたが、ブレアウィッチが宣伝戦略の勝利であるのに対し、マッドマックスは映画の出来で長くその地位を守っていたのだ。




「マッドマックス」(製作:1979年/オーストラリア)
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」(製作:1999年/アメリカ)


2006年08月23日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部