* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number


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グリーンバックで爆発素材を撮る準備中。

操演部が仕掛けた火薬の支柱をグリーンでカバーしている美術部さん。



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「消火弾」という設定なので、煙の尾を曳く特殊な火薬です。




Roll 251 <フィルムとコマの話 その4> ノンモン

 もともとは撮影コマ数の話だったが、ついでなので少しばかりサウンドトラックについて話をしよう。

 前回述べたようにサウンドトラックは画期的な大発明だった。しかし既存のシステムのスキをついて後付けしたおかげで若干使い勝手の悪い部分も存在する。

 その最たるものがノンモンだろう、ノンモンとはnon-modulationの略で音の無い状態を言う言葉だ。
 誰も気付かないことだとは思うが、映画のファーストカットやTVの番組の切り替え時(ドラマからCM、CMからドラマ、CMからCMなど)では頭に0.5秒ほどの無音部分がある、これがノンモンである。

 なぜそんなことになっているかというと、映写機は画像に光を当ててスクリーンに投影する場所とサウンドトラックに光をあてて音を拾う場所が離れているからなのだ。

 なぜ離す必要があるのかといえば、前々回述べたようにフィルムは動いたり止まったりの間欠動作をしているため、映写と同時に音を拾おうとすれば音もまた1秒に24回出たり止まったりしてしまうからだ。
 さらに言えばサイレント用に設計された映写機を、なるべく小さな設計変更でサウンドトラックに対応できるようにしたかったということが当時あったように思う。

 ともかく、映写機のサウンドトラック読み取り用のランプは、映写用のランプの先に設置されているのである。その間およそ20センチ、フィルムの走行スピードにして約0.5秒。

 だからフィルムの先頭ではまず画が投影され、続いてサウンドトラックの音が拾われる、その間0.5秒はノンモンになってしまうのだ。

 劇場やフィルム仕上げのTV番組ではこの事情はいまだ変わっていない、ビデオ制作のTV番組ではもはや問題にならないはずなのだが、フィルムに合わせ編集によって無音部分を作って放映している。

 映画が映像作品全般に影響を与えていることかくのごとしというべきだろう。

 サウンドトラック更に続く。


2006年12月20日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部