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* 週刊フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 262 <フィルムとコマの話 その15> 再びポーランド

 ジョージ・ルーカスは『スターウォーズ』を、フィルム撮影からビデオ撮影に切り替えるという大改革を行った。しかしそれでもそのカメラは「24P」と呼ばれる1秒24コマのカメラだった。

 そのように映画にとって秒24コマというのは揺るぎない絶対の真理だったはずなのだ。

 ではなぜポーランドでは映画の常識に逆らって1秒を25コマで撮るのか、というのが8回前からの話だったのだが、これはPAL方式のテレシネに合わせているとしか思えないというのが結論だ。
 日本のTVCMがビデオ化したときの効果を考えて最初から秒30フレームで撮るのと同様、TVが25フレーム圏のポーランドでは映画が早廻しにならないよう(役者が早口にならないよう、音楽がアップテンポにならないよう)に最初から25コマで撮影しておくのだろう。

 「だろう」というのはどうしても現地の映画事情がわからなかったからなのだが、25コマの意味はこれ以外考えられない。
 そして少なくともポーランドで映画が25コマ撮影されているというのは確かなことだ。
 だからNTSC陣営の国の人々が、動きの再現性に難のある2‐3プルダウンで映画を見ているのに対し、PAL・SECAM陣営の人々が、すべての映画を4%の早廻しで見ているのに対し、ポーランド人だけが自国の映画を正しい動きでビデオ鑑賞している(世界でも希な)人々だ、ということは間違いないのである。

 これで「撮影効果のためでなく1秒24コマで回っていないカメラの話」のエピソードの2つめを終わる。
 次回はその3つめの話をしたい。


 ところで『アヴァロン』の関係者からは別な話も聞いた。つまり「ポーランド人は映画のスタッフロールを観ない」
 日本でもローリングタイトルが始まると席を立つ人がいるが、そうではなく劇場自体がスタッフロールになると明かりを付け、緞帳を降ろしてしまうのだと言う。

 彼の国の人は『キャリー』(1976年/米国)や『13日の金曜日』(1980年/米国)をちゃんと楽しめたのだろうか。


2007年03月14日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部