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特撮セットに簡易プールを設置中、水中ポンプはウチの仕掛けです(ブクブク)
オーバーフロータンクに子供プールを使っているのはご愛敬。


* 連載フォトエッセイ*

「今日もカメラは回る」

  文・写真/根岸泉 --->Back Number 




Roll 296 <フィルムとコマの話 その49> コマ数の変更についてのまとめ

 前回の<ショウスキャンの退場>によって「撮影効果のためでなく秒24コマで回っているカメラの話」はおしまいとなる。

 『コマ数の変更というのはカメラ本体のみで実行可能な撮影効果であるが、変更する話をする前にコマ数の意味と歴史を軽くおさらいしてみたい』と書いてからなんと49回を費やしてしまった。
 あまりに冗長? まあ否定はしないが、ここはフィルムとコマ数という映画にとって基本的な事柄ですら、それだけ中身があると思っていただきたいところだ。

 さて次回からは、ついにやっと撮影効果(特殊効果)としてのコマ数の変更という話になる。

 本格的に始める前にざっとまとめておくが、コマ数の変更には速い方と遅い方がある。

 速い方とは1秒間の撮影コマ数を増加させる技法であり、高速度撮影(ハイスピード撮影)と呼ばれる。
 たとえば秒48コマで10秒間撮影したとする、全部で480コマだ。
 映写機は秒24コマで動いているのでこの480コマを映写するのに20秒かかる。結果として10秒間の動きを20秒間かけて見ることになる、これがスローモーションだ。

 ※ハイスピード撮影=スローモーション効果である「スローモーション撮影」という言い方をときおり見かけるが、誤解を招きやすいのでやめたほうがいいと思う。

 逆にコマ数を遅くするのがコマ落とし(微速度撮影)だ。

 これは遅いものを速く見せかける時に使用される場合と、動きが遅すぎてリアルスピードでは何が起こっているのかわからないものを見えやすい早さに変更する時に使われる場合がある。

 前者はアクション映画でよく使われる。格闘を素早く見せたり車のスピードを実際より速く見せかける(速く走ると危ないので・・・)ために使われるのだ。
 後者は植物の発芽や開花の様子を観察する映像でよく見かける。

 前者が秒22コマなどせいぜい数%の調整であるのに対し、後者は1分に1コマ(1440倍速!)などとケタが違うことが多い。前者は「コマ落とし」、後者は「微速度撮影」と分けて言うべきだろう。

 コマ落としの極限が「コマ撮り」(ストップモーション撮影)である。
 しかしハイスピード撮影やコマ落としが実際に動いているものの速度を変えているだけなのに対し、動いていないものを動いているように見せかけるコマ撮りは別なジャンルとして扱うほうが妥当かもしれない(無生物にanima<アニマ、霊魂>を与えるから「アニメーション」なのだ)。

続く。


※<フィルムとコマの話>を最初から読みたい方は →こちら 


2008年01月23日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部