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※撮影/中山慶太


* 週刊フォトエッセイ*

NinaMika Weekly 週刊ニナガワ通信

  文/蜷川実花 --->Back Number × 中山慶太




§「MIKA」によせて(1)§(jun.2004 #01)

 蜷川実花の写真展「MIKA over the RAINBOW」がもうじき開催される。
 そしてそれは最新の作品集とシンクロしたものになるらしい。
 この人が自分の名前を写真展に冠するのはプロになってはじめて、というか、たぶん二度とやらないだろうから、それはデビューから2004年5月までの彼女を集大成したものになるはずだ。または、そんな想像を裏切ってまったく新しい蜷川実花のスタートラインになるのか。きっとその両方なのだろう。
 はたしてどんな個展、どんな写真集になるのか。僕も連載開始からここまでの総まとめを書きながら、期待して待とうと思う。

 ご覧になった方も多いと思うけど、せんじつあるTV番組で蜷川実花が特集されていた。その画面のなかの彼女は特別に気負った風もなく、ただありのままの素顔でいつものように自然に振る舞っていた。カメラを向けられるととたんにシャイになるひとにしては珍しいな、と思った。
 番組では異国の写真展会場で彼女の作品が紹介される様子が映され、我等がニナミカもいよいよ世界征服の第一歩を標したようである。いぜん彼女の事務所でその話を聴いたときは、例によって冗談半分の調子だったから、どこまで本気かわからなかったりしたのだ。
 そうそう、ついでに書いておくと、蜷川実花というひとはとても頭の回転が速い。というよりカンが鋭いので、話していて楽しいし取材をする側も楽である。彼女が僕の発言を取り違えたことは、たぶん一度もないのだ。これは彼女の仕事ぶりにも反映されているだろう。あれだけの仕事量になると、短時間の打ち合わせで意志の疎通をきちんと取らないといけない。そのあたり、ウィットに富んだ「ニナミカ語」が活躍している筈である。
 でも、本音をいうと彼女の本心はちょっとわからないところもある。というか、ふたまわり以上も歳が離れた女性の言葉を理解できる、などと書いたら失礼だろう。でも彼女のコトバは時として「それって予め用意してなかった?」という感じもある。
 悪い意味ではない。蜷川実花というひとは、自己の作品のキャラクター性をきちんと考え、世にアピールする手段を戦略的に推し進めてきたのだ。とかくアーティストは寡黙で非商業的であれ、などとする風潮が強いこの国で、それは素直に凄いことだと思う。
 でも、僕がそう考えつつ思いを馳せるのは、彼女じしんが辿ってきた道のりである。端からは順風満帆に見えても、それはけっして平坦なものではなかった筈だからだ。


■蜷川実花さんの公式サイト
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■蜷川実花さんのガールズフォトを集大成した写真集
 「mika」「over the rainbow」
 6/25 ON SALE(講談社より2冊同時発売)

■蜷川実花さんの個展「MIKA over the RAINBOW」
 6/27〜7/11
 会場:ラフォーレミュージアム原宿


2004年06月02日掲載

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マカロニ・アンモナイト編集部