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※写真:フジテレビジョン提供
カリビアン・カーニバル'96でメレンゲを熱唱するベリンダ サンライズ
(日比谷野外音楽堂)


* 週刊フォトエッセイ*

世界マンボ紀行

  文/パラダイス山元 --->Back Number 




220 メレンゲ旋風 日比谷野音に吹き荒れる

 第7回目「カリビアン・カーニバル」の目玉はお色気ムンムン、ドミニカからやって来た大所帯女性メレンゲバンド「ラス・チカス・デル・カン」と、往年のディスコ・ヒット・ナンバーをメレンゲ・アレンジで甦らせたマイアミの5人組セクシー軍団「メレンブーティ・ガールズ」。対して日本からはパラダイス山元と東京ラテンムードデラックス、フューチャリング ベリンダ サンライズ フロム・グァテマラという好カード。別に格闘技ではないものの、本場からのミュージシャンにいかに喰い下がろうとする日本人のラテンミュージシャンのあがきみたいなものが、このライブの売りであった。
 東京パノラママンボボーイズで出演したときも、いきなりヌードダンサーを仕込むなど奇襲作戦に打って出たのもそういうことだった。ベリンダ サンライズの実兄と噂されていたアレンジャーのアレセニオ清水のピアノ、テディ熊谷のテナーサックス、DJのドドンパ村井ら東京ラテンムードデラックスの総力戦で臨んだのは言うまでもない。
 客席の最前列では、名古屋から急きょ駆けつけたというベリンダの両親が見守る中、ピアノのモントゥーノで私達の演奏は始まった。どよめく観客。マンボ一筋の私が、客の前ではじめてメレンゲに浮気した瞬間だった。
 オリジナル曲「ヒット・ザ・コンガ」を熱唱するベリンダは、サービス精神旺盛なパフォーマンスで客席を沸かせた。時にスペイン語と英語が激しく交じり合い、覚えたての日本語、東急世田谷線の全駅名を三軒茶屋から終点下高井戸まで「ハクション大魔王」ばりのこぶしでシャウトすると会場は大いに盛りあがったのだった。
 熱唱ぶりが反響を呼び、パラダイス山元と東京ラテンムードデラックスの第3弾シングルはベリンダに決定。和製メレンゲ「ヒット・ザ・コンガ」をリリース、クラブ仕様にリミックスのアナログも登場。

 時ならぬメレンゲ旋風が、東京のクラブシーンにも吹き荒れた96年の夏であった。


2002年06月12日掲載

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